73曽根さん :2001/02/18(日) 09:33
小学3年生の時
仲良しの同級生「曽根さん」と他愛の無い遊びをすることになった。
下校時に「曽根さん」の後を見つからないようについて行く・・ただそれだけの
申し合わせをした。・・そんな遊び。

「曽根さん」はずんずん前をゆく。いつもと違う下校ルートを進む。
迷わせるためと思ったがこちらにも土地鑑があるので楽についてゆく。
そのうち20メートルほど先の下り坂に差し掛かった「曽根さん」。
こちらのほうを一瞬振り返ったがすぐに坂をくだり姿が視界から消えた。
急いで後を追い駆け出した私。ところが下り坂につき見渡すと150メートル程はある
坂道の何処にも曽根さんの姿はない。
両側は住宅が立ち並び、何処にも隠れる場所はない。一気におりて逃げるにも
「曽根さん」の足の速さでは不可能な距離・・なんとはなしに「ゾクゾク」する感覚を
覚えた私。何度も探しまわったが諦めて帰った。
次の日、登校した「曽根さん」に尋ねると・・・
・・・「あの坂道のずっと前のからその方面の道順は通ってない」と言う。
自分も跡を追ってこない私を心配して探していた・・・と。
 あの坂道でみた「曽根さん」は何?30年近くたっても忘れられないんです。


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