39本当にあった怖い名無し [sage] :2006/08/02(水) 01:01:42 ID:LPoUPJ7C0
祖父母のうちに預けられてた幼稚園児の頃、ある日行脚中の僧侶二人が
水をくれとあがり込んできた。お礼に経を読ませてくれといったが祖父が
家は浄土真宗だからと断ろうとすると、「我々は真言宗ですが般若心経は
読みます」などといって帰らない。
騒がしいので見に行った私を怪訝そうな目で凝視し、「この子のへその緒は
ありませんか?」と尋ねる。
祖母は箪笥から離婚した私の母が預けたへその緒の入った木箱を僧に手渡した。
僧は何かを調べるように箱を探ると、箱の中の敷物の下から札を取り出した。
それはミミズがはいずったような墨字で、記号のような丸も書いてある。
「これは…、古文字のような…」と坊さんたちが話している。
年配のほうが「ああ、これは☆□だ…」と合点し、聞いたことも無いような
言葉を口に出したとたん、私の全身に激痛が走った。
その場に転げ、余りの苦痛に息も絶え絶えに「それを破れぇ!」と私は絶叫した。
「いや、しかし…」
「でも、…!」
という躊躇のやり取りが続く。
「痛い、早く!」という私の絶叫が響く中、僧侶が手にした札に手でまじないを
切って二つに裂いた。
すると、とたんに全身の痛みが消え、私はその場に突っ伏した。
「あんたがたは何をしてくれるんだ!」と怒鳴る祖父。
「いや、私ではない、この札が…」と僧侶。
「しかし何故こんなものが」と不思議がりながら、その後僧侶と私は話をした。
私の未来の予知や前世の事を話したが、札を仕込んだ人間は結界に阻まれて
観えないと言っていた。その後彼らとは二度と会ってはいない。


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