140本当にあった怖い名無し [sage] :04/10/24 15:17:38 ID:g2S+iePO
うちの実家は岐阜の田舎で店やってるんだけど、客の爺さんから聞いた話。
聞いたのは10年くらい前かな。

その爺さん、夜中に峠を越えてたんだって。車で。
その峠は昔の古い道で、外灯なんかあるわけもなく、真っ暗なくねくねした細い坂道なんだけど、村に帰るには近道だからよく使ってた。
(というか、地元の人は今でもよく使う。私もたまに通るけど、夜なんか明かりひとつなくて、車のライトを消したら自分の足下も見えないくらい真っ暗なところです。動物の気配がするので、幽霊がでそうな怖さはないけど、あぁなんかいるなーって感じはするところ。)

んで、その爺さん、真っ黒な道をガタガタ運転してたんだけど、なかなか峠を越えない。
普段なら30分くらいで越えられる道だし、一本道なので迷うはずもないのに、なかなか村に出ない。
おんなじところをぐるぐるまわってるような気がして、おかしいなぁと思いながら、それでも車は止めなかった。

するとそのうち霧が出てきた。視界がだんだん白く見えなくなってきて、ようやく爺さん、「こら狐に化かされとる」 と気がついて、車を止めた。その時点で峠に入ってからもう2時間くらい経ってたらしい。

仕方ないから車の中で一夜を明かし、朝になって 「さぁ帰るぞ」 と思って辺りを見たら、車は峠のほんの入口に停まっていて、車体には泥とか草とかがいっぱいついてたそうです。(軽トラの荷台とかエラいことになってたらしい)

それからはスルッと峠も越えられて、家にも無事帰れたみたいです。
狐にいたずらされて参ったわ?と、爺さん笑ってました。


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