9351/3 :2006/05/14(日) 02:31:40 ID:zIbRwuM90
思い出話を一つ。
7〜8年前、どこかの掲示板に書き込んだものです。

23年前。当時小学4年生でした。
通っていた小学校は急な坂の中腹に建っていて、
体育館の北半分は突き出したような形をしてました。
南から入るときは地上から、北から入るときは階段で
2階に上ったところに入り口がありました。

           [  体育館  ]
この部分が駐車場→_____/【地下トイレ】

南入り口からは下り階段があって、そこを降りると
全く使われていない物置、シャワールーム、更衣室、
トイレがありました。窓がなく、ブレーカも落とされていて真っ暗で、
さらにこの体育館は戦後無縁墓地を削って建てたと言う噂があり、
「幽霊便所」と言って生徒は誰も近寄らなかったのです。
曰く、シャワーからは血が出るとか、良くある学校の怪談でした。
しかし、実際にそんなことは一度もなく、この話にも関係しません。

9362/3 :2006/05/14(日) 02:32:11 ID:zIbRwuM90
当時、私は職員駐車場の掃除当番でした。
駐車場の一番奥(「幽霊便所」の壁を挟んだ外側になります)は
がらくた置き場と化していて、リヤカーや何年も前の運動会の飾り物とか
雑多に置かれていました。その壁に、配線が切れ、千切れたコードが
だらりとぶら下がっている古いスピーカーが据え付けられていました。
スピーカーはネジの3方が外れ、宙ぶらりん状態です。

掃除の時間は下校前と決まっていて、その日は3時半過ぎでした。
4時になると「一斉下校」と言って、課外活動(部活のようなもの)
に参加する生徒以外は帰らなければならない決まりで、
構内一斉にドボルザーク「新世界」第二楽章(遠き山に日は落ちて)が流れるのです。
3時45分頃でしょうか、「新世界」が流れはじめるのが聞こえ、
いっしょの掃除班(4〜5人だったと記憶しています)と片付けをはじめたその時、
そのコードが千切れたスピーカーからけたたましい音楽が流れはじめたのです。

9373/3 [sage] :2006/05/14(日) 02:32:56 ID:zIbRwuM90
sage忘れてた。

それはまるで軍艦マーチのような、威勢の良い行進曲で
完全にビビっちゃった私たちは職員室に先生を呼びに行きました。
担任の先生はいなくて、5年か6年の担任の先生を連れ出しました。
半信半疑の先生を連れてきても、まだそのスピーカーからは音楽が流れ続けています。
マーチのような音楽はやむ気配がなく、でも「新世界」がちゃんとしたスピーカーから
鳴っているのが聞こえてきます。駐車場にはちゃんとしたスピーカーは設置されてなく、
体育館から遠く聞こえてくるのが妙に怖かった記憶があります。

結局その日は先生に「もう帰れ」と言われて帰りました。
下校途中、「幽霊便所の呪いだよ」とか話していたりしました。
それで翌日、同じように駐車場の掃除に行くと、そこにはもう
例のスピーカーはなく、先生に聞こうにも同じ学年でもないし、
担任でもない先生にはなかなか聞きづらく、仲間内で
「あのあと先生が外したんだよ」と言うことになりました。

オチらしいオチはないんですが、当時流行っていたテレビの心霊番組で
つのだじろうが「霊界から流れる音楽」とか言うことを話していて、
子供心に「それに違いない」と思った覚えがあります。


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