258おさかなくわえた名無しさん [sage] :03/10/16 02:43 ID:HypH1nbR
高校のとき、チャリ通学で田んぼのど真ん中を毎日とおっていた。
毎朝、カラスが3羽ずつ数チームに分かれて騒いでいた。
「随分統率の取れたカラスたちだな。まぁ偶然だろうけど」
程度にしか思っていなかったんだ。

ある日、そのときは遅刻間際で、いつもよりかなり遅れた時間に
田んぼに差し掛かった。
・・・おかしい。静かすぎる。いつものカラスたちは?
不思議に思いながら田んぼ道の終わりにきたところで、
やっとカラスの声がした。

そこは、資材置き場になっている空き地で、
今は一角に木材が積み上げられているだけだった。
なんと無数のカラスが、そこに集合していた。
そして積み上げられた木材の上に、3羽だけカラスが乗っていた。

数え切れないほどのカラスがいるのに、
その場は驚くほど静かだった。
地面にいるカラスたちはカァとも鳴かない。
ただ、木材の上、中央のカラスだけが、まるで演説するかのように
一匹鳴いていた。
ほかのカラスは黙ってそれを聞いているのだ。

そのカラスのリーダー(らしき奴)は、他のカラスと違い、
胸元に白いラインが入っていた。
「カラス達にはリーダー制度はない」とどこかで読んだが、
あれは絶対カラスの集会だったと思う。


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