527あなたのうしろに名無しさんが・・・ [sage] :03/11/18 11:33
天狗見た。
中学二年の夏休み、田舎で地元の子供と一緒に肝試しをした。
その地域の人に御神木といわれている大きな木の下(何の木かは知らない)に
自分達で作ったお守りを置いてくるというもの。
誰がどんなお守りを作ったか分かっているのでインチキは出来ない。
自分の順番になり森の中に一人入っていく。しきりに周囲を見回しながら
お墓の横を通ってご神木の前にたどり着いた。
そこには他の子供が置いたお守りのほかに何か人のようなものが居た。
始めは誰かの親かと思ったがよくよくその姿を見てみれば普通の人間では
無いのは明らかだった。
とても体が大きく、鼻が妙に高い。本で見た山伏のような格好をしている
それはまさに天狗そのものだった。でも怖いという感じはしなかった。
天狗は「このお守りはお前のか?」と聞いてきた。今肝試しをしていて
みんなでお守りを置いているところ、自分だけのじゃないと説明した。
すると天狗はお守りをくれと言ってきた。他のはダメだけど自分のは
あげてもいいよと言うと天狗はおれが作ったお守りを持って御神木を
登っていってしまった。飛びはしなかった。
肝試しはお守りを置く事が出来なかったおれが根性無しみたいに
言われて終わったが、翌日の朝じいちゃんと一緒に御神木に行った。
じいちゃんに天狗がいたと力説してたらじいちゃんが何かを見つけた。
御神木のずーっと上の方の枝におれが作ったお守りが括り付けてあった。
その後田舎に帰る事が無かったんだけど、今年の夏にようやく行くことができた。
御神木にも行ったがお守りは見つけられなかった。


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